〜まじない師が被るものだが、占いだけではなく、生命を守り、治癒するために用いられる。つまり、部族内では、人を驚かすことによって医療行為のような作業として位置づけられている。 |
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〜人の顔であったり、見知らぬ生物になったり、変身願望をも持ち合わせる極めて人間的でありながら、曖昧さを内包する仮面の一典型。 祭礼面であることに変わりはないが、シンボル造形としての面白さに人気があるアフリカの一部族に伝統的に受け継がれている。 |
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〜この仮面の形態は、やはり他の写実的な仮面と同様に、その場面・空間にあって、部族のいわゆる尊敬や信仰の対象として機能する部分もあり、一方では、制服のごとく一定の役割を集団において担うという側面も有していた。 |
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〜一般に仮面の匿名性において機能する場合、奔放な性的儀式に発展したり、「聖なる部分」で大きな役目を果たしてきた。 しかし、時代が下るにつれて、次第に『聖』の役目から<俗>へと転化していく、一部では面白おかしい道化的な行動に結び付く傾向も見受けられる。 |
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〜民間に昔から存在し、よく見る機会の多いサル仮面。良く比喩として用いられるサルマネ(=パクリ・模倣行為)という現象については、昔は、我が国の特許として存在して来たが、現在は世界各地に大いに棲息している。 |
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〜これまで、東洋的なニュアンスを醸し出すことから、中国以南に分布しているものと考えられていたが、近年、汎アジア的地域においてきわめて似通った造形性をもつ仮面の発見が相次いでいる。 |